社会人0年目の自己満足

日経新聞、東洋経済、Newsweekなどの記事について、自分なりの考察をまとめていくための記録です。気軽に閲覧、コメントしてください。

春・夏生まれ増加、待機児童が影響? 「保活に有利」ゆがむ制度(日経新聞)

[要約]

都心の一部自治体で、子供の誕生月に偏りが出てきている。

全国的には4~9月生まれの子供の数は50.6%ですが、東京では23区の内17区で5年前よりも4~9月生まれの子供が増えている。

 

この現象の背景には深刻な待機児童問題がある。

保育園を探す「保活」を行っている人の間で、「春生まれは有利」という説が言われている。

というのも、認可保育所は生後2ヶ月~数か月の子供は受け入れないため早生まれだと、定員枠の多い0歳児の4月入所が難しくなってしまうからのようだ。

そのため、保育園に入りやすい0歳児から入園するために、春生まれに調整しているのだ。

 

データからも全体の27.6%が2人目の出産時に子供の誕生月を気にすると回答し、その中でも半分近い数が4~6月の出産を希望している。

それには色んな理由があるが、待機児童問題への懸念も影響しているとみられる。

 

そこで、厚労省は、予約枠を確保し1歳になった時に入れる「入所予約制度」という仕組みを設けたが、予約中に空きが生じるなどの理由もありまだあまり普及していない。

 

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190805&ng=DGKKZO48165460S9A800C1NN1000

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

待機児童についてずっと問題視されているが、中々解決する気配がない。

解決をずっと先送りにすることで、若者の人口減少を期待しているようにも思われる。

 

その政府の対応にしびれをきらしたのか、子供を産む方が仕方なく対応していかなければならない状態になっている。その1つの方法が記事にあるような「春生まれ」だ。

今までも産みやすい季節であったり、保育園に有利な季節であることから5月周辺で産みたいという希望の人が多かった。それが顕著になってきているのだ。

 

出産の時期が春周辺に固まりだすと様々な障害も生じかねない。

そのうちの1つが病院・医師不足である。

今でもすでに産婦人科医の不足、そして過労が問題視されている。それに加えて、一定の時期に出産が重なると、問題に拍車をかけるようなことになってしまう。

同様に病院不足により、緊急性が求められる出産においても即時的な対応ができなくなる可能性もある。

 

またほかの障害として、親同士や親子間のトラブルの原因になることもある。

極端に春出産の傾向が進むと、春生まれというのがステータスのように感じてしまうようになる。「春生まれだからこの親はすばらしい」とか、「あそこの家の子供は早生まれだそうね(笑)」などというような変な風潮になる可能性がある。

それによって、親同士のトラブルが引き起こされることもあれば、どうして春に生まれてこなかったのだというように、子供に責任を押し付ける親も出るかもしれない。

また、それが子供同士のトラブルにもつながることもあるのだ。

 

 

これから家庭をつくっていく身としては、生きにくい世の中になったのだと感じる。

果たして、待機児童問題は根本的に解決するのか、解決させる気はあるのだろうか。