バス・鉄道・タクシーを定額で ウィラー、20年にも まず京都、月5000円程度(日経新聞)
[要約]
高速バス大手のWILLERは2020年秋にも定額で複数の交通機関を利用でき、決済までできるサービスに乗り出す。
まずは、京都市北部など5市2町で調整を行っている。
その結果によって北陸各県への拡大も見込んでいる。
利用料は月5000円になる見通しだ。
自家用車に限らず公共交通やタクシーを組み合わせた移動サービスは「MaaS(Mobility as a service)」と呼ばれている。
欧米中心に先行しており、スマートフォンを通じて経路の検索、予約や決済を行うことが出来る。
MaaSの普及によって様々な効果が見られている。
例えば、都市部の交通渋滞の解消、過疎部の交通手段の確保。
また、交通機関の使用により、環境負荷の軽減や、交通機関の運用効率化も期待できる。
また、AIや自動運転の普及によってより便利になり、大きな経済効果が見込まれる。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190629&ng=DGKKZO46710250Y9A620C1MM8000
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ただ、交通機関の定額制サービスというと定期券が思い浮かばれるだろう。
今までも同じようなものがあったのではないかと最初は思うが、ただ今回のものとは大きく違う点が複数ある。
まずは、複数交通機関使えるという点だ。
定期券であれば契約しているのは一定の期間だけである。そこから離れて移動する場合追加料金が取られる。また、電車の定期券ではバスに乗ることなどもちろん不可能だ。
それが今回、電車やバスのような公共交通機関だけでなく、タクシーなども定額制の中に入っている。
それはつまり、行動範囲が非常に広がることを意味しているのだ。
特に田舎の方ではバスですら数時間に1本であったり、最寄りの駅に行くまでに数十分歩くということがめずらしくない。
ただ、定額制のサービスによって遠くまで出かけることを敬遠しなくなる。
すると、街の活性化、日本経済の過熱にも繋がる可能性を秘めている。
次に、安さである。
定期券では通勤定期や学生定期などがあるが、どれも約数万円する非常に高価なものであるという印象が強い。そのため、定期券を利用しているのはほとんど毎日利用するような、社会人や学生に限られてくる。
しかし、今回のサブスクでは月5000円を目安としている。元をとるという考え方をすると、数回市街地に行くだけで得になる。
そのため、毎日使うような人でなくても使用しやすくなり、使用者の数も増え、人の動きが活発になることが予想される。
最後に、スマートフォンとの連携である。
今までの定期券であれば、おそらく一番新しいものでもモバイルSuicaのようにスマホに定期券が内蔵されているものである。
それが、今回のサブスクにおいては目的地までの経路検索そして予約、決済までを一括して行えるという点で便利度が非常に向上している。
さらに今後キャッシュレス決済やスマートロックなど多くの機器とスマホを繋げることで、スマホ一台で何も持たずに何不自由なく過ごせる時代も来るだろう。
ただ、都市部においては今でさえ交通機関の利用者がパンクしている中で、どのようにして利用客を管理するかが重要になってくる。