高度IT教育軽視のツケ 「情報科」専任採用急ぐ プログラミングが今後の柱に(日経新聞)
[要約]
都道府県が高校の授業で「情報科」を教える教員の採用を急ピッチで進めている。
それは2022年度のプログラミング必修化や、24年度の大学入学共通テストの科目になる可能性に備えているためである。
ただ、情報の授業は今でも必修科目であったが、いまだ情報教育を軽んじておりそのツケが回ってきているといえる。
それが今や、情報教育は「現代の読み書きそろばん」といわれるほどにやっと重要性が認識されるようになってきた。
今までは情報化の免許を持つ専任の教師を採用することは少なかった。
その理由としては記事に3つ書かれている。
①指導要領的に単位数が他の主要科目と比べて圧倒的に少ないからだ。採用人数が足りない中で情報化にさける人員がいなかったのだ。
②「情報科」の授業においてもプログラミングを必ずしも教えなければならないわけではなかったからだ。そのため専門の講師を招く必要がなかった。
③免許外教科担任の制度があるからだ。そのため特例として、情報科ではない教員が教えることがあった。しかしそれが常態化してしまっている。
ただ今になって募集を行っても、情報科の教員の人数自体が足りない。
そこでIT系企業の専門知識を持つ社会人に免許を与えるなどというような対応が求められている。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190628&ng=DGKKZO46679380X20C19A6EA1000
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今の若者はZ世代といって生まれてから当然のように近くにネットワーク環境があったようなデジタルネイティブの世代である。
つまり、ネットがなければ何もできない。公衆電話のかけ方も分からない。手紙の出し方もわからない。このような時代になっているのだ。
それにやっとのことで教育が追い付いてきたと思う。
確かに今までも情報科の授業はあったし、私もその授業を受けてきた。
ただ、デジタルネイティブの世代にとってその授業というのは既知の知識ばかりだったという記憶がある。例えば、キーボードの打ち方、検索エンジンでの検索の仕方のような感じだ。
この世代であれば中学校にもなっていれば大方の人は普段の生活の中で身についているのではないかと思う。それをまた学校で習うとなっても退屈なはなしであるし、学校もそんな教育に人員を割きたくないという気持ちも理解できる。
ただ、今やそれだけでは生きていくことが出来なくなった。
情報が高度化され、クラウドサービスやAIなどが当然のように私たちの周りに存在し、使用されるようになった。
また、今までは一部のIT強者がシステム構築を行うだけでよかったのが、どんな企業にとっても必須になり、ビジネスにおいて価値を生み出すのに不可欠になっている。
その人材を育成するのを怠ったからこそ、日本は現在もIT先進国に乗り遅れているという状況にあると思う。
今までは情報技術を知らないのは恥であるだけで済んだのかもしれない。しかし今からは、知らなければ私たちが情報技術に支配され動かされていく。それなのにそのことに気づいてすらいないという状況にさえなってしまうのだ。
最低限の知識として教育に組み込むのが遅すぎた。