「サブスクバブル」で生き残る企業、消える企業(東洋経済)
[要約]
現在、勝ち残るビジネスモデルとして注目されているのが、サブスクリプションである。
サブスクリプションとは、基本的にはユーザーに「購入」を促すのではなく、「契約」して利用してもらう収益化モデルであり、その中でも広く知られているのが「定額制」のサブスクリプションです。
コーヒー飲み放題などの飲食系のサブスクや、ブランド品のサブスク、家電などのサブスクなど多岐にわたっている。
企業にとっては長く収益が確保されているが、本質は「ユーザー有利」のビジネスモデルである。そこには2点存在し、
①ユーザーに対する「継続の拘束力」が小さいこと
②利益回収の時間が長いこと
これらの要素がある。
そこで企業はいかにして顧客と継続的な関係性を結んでいけるかが重要になる。
https://toyokeizai.net/articles/-/285107
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私が現在興味を持っているサブスクリプションは本についてである。
最近、Kindle Unlimited を契約して、月々1,000円で対象商品が読み放題となった。
ブログの1つとして使用しているNewsWeekも対象商品の1つであり、新刊であっても数日経てば読むことが出来るようになる。
それでは本のサブスクリプションによって消費者にどのような変化が起きたのか考えてみたい。
まず、数年前までは書店に行き本を買うのが一般的であった。それがECの発達により本屋に行かずとも読めるようになった。またCtoCのマーケットも発達したことにより、中古品市場も活発になってきた。
その内、重い本を持ち歩く必要がない電子書籍となり、そしてそのサブスクリプションが一般的になってきた。
本を読む側のハードルを考えてみたい。
数年前は、まず本屋に行き、興味のあるカテゴリーの棚に行き、そしてその中の大量の本の中から、冒頭や全体を立ち読みしながら何を買おうか考えていた。そして本当に面白そうなものが見つかった時に納得してお金を払った。
それがECやCtoCとなってくると、本屋に行かずに買えるだけではなく、レビューなどを見ることで、その本の評価などを参考にすることが出来るようになった。
また、最近ではITの発達により、個々人の嗜好に合わせた本をおすすめしてくれるようにもなった。
そうなると、大量の本の中から自分に合う1冊を選ぶ手間が省けるようになったが、その一方立ち読みなど出来ないことが多く、出来ても冒頭数ページである。
そのため、思ったような本ではない可能性もある。しかし一回買ったものは取り返しがつかなくなるため、ある1冊を買うことによるハードルが高かったように思える。
そこで電子書籍、そのサブスクリプションについて考えると、膨大な本の中から嗜好に合うような本を選ぶ手間もなく、また一度契約をすれば期間内は何冊読んでも定額であるため、1冊に対するハードルも低くなったと考えられる。そこが現在電子書籍のサブスクリプションが受け入れられている理由ではないだろうか。
また、自分が今までお金を払ってまで読もうと思わなかったジャンルのものも気軽に読めるようになったことも個人的には嬉しい点である。
しかし、自分自身危惧していることが2点ある。
①1冊の本の価値の希薄化
②著者の収入
①ある個人が一冊に対して持つ思いや考えが薄くなるのではないだろうか。
昔は大切な1冊に対して何度も読み、大人になっても覚えているものであったと思う。
それが、サブスクリプションにより本棚に大量に本が並んでいる状態になると、ある1冊に対して思い入れを持つことが少なくなるのではないかと思った。
大切な1冊がなければならないと言っているのではなく、1冊1冊に対してただ読むだけではなく、真剣に向き合ってみるのも良いのではないかと思う。
②著者の収入が確保されているのだろうか?
今、月1,000円でサブスクリプションを利用しているが、通常の本であれば1冊1,000円を超えるのは普通である。それを月に何冊も読むため、1冊ごとの値段は低くなり、10冊読めば100円程になる。
また、中間マージンとして支払っていることも考えると、従来と比べて稼ぐのが非常に難しくなっているのではないだろうか?
もしかしたら、書籍にするために多くの業者を挟むよりはマシになっているのかもしれない。
ただ、本の読む人口が減っている中、著者の置かれている状況は安心できるものではないだろう。
ただ、現在発展途上のサブスクリプション市場において、ここからどのような変遷が起こるかとても楽しみであり、積極的に利用していきたいと思う。